「N高に願書を出したら、公立高校を諦めることになるのでは」。中学3年生のお子さんの進路を調べていると、この不安にぶつかる方はとても多いです。通信制高校は全日制と入試の仕組みが違うぶん、どこまで並行して進められるのかが見えにくいのですよね。
N高に出願したら、公立を受けられなくなるんじゃないかと心配で…。併願だと不利に扱われたりしませんか?
そこは公式が答えを出しています。N高等学校の公式Q&Aに「選考において、併願・単願による差はありません」とはっきり書かれているんです。まずそこから確認していきましょう。
この記事では、N高等学校(学校法人角川ドワンゴ学園)の公式サイトと2027年度生徒募集要項(2026年9月確認)だけを根拠に、併願まわりの事実を整理します。先に結論をお伝えします。
N高は中学3年生の併願を公式に想定していて、選考上の差はありません。違うのは学費の納入期日だけです。そして、その納入期日が具体的に何月何日なのかは、公式サイトには掲載されていません。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。「併願できる」ことと「公立の発表を待ってからお金を納められる」ことは、まったく別の話だからです。後者は公式に書かれていないので、この記事でも断定しません。代わりに、確認できている日程・お金・選考方法をすべて並べて、ご家庭で判断できる材料をそろえます。
そしてもうひとつ、日程についてとても大事な前提があります。中学3年生の「新入学」で出願できるのは第1期から第4期まで。最終締切は2027年2月9日です。第5期・第6期は転入学だけが対象で、新入学では出せません。
公立高校の合格発表は都道府県によって2月下旬から3月にかけて行われます。つまり発表を見届けてから新入学で出願するのは、間に合わない可能性が高いということです。だからこそ「併願」という仕組みが用意されています。先に出願しておいて、Web出願のときに併願を選ぶ。これがN高の設計です。
- 公式Q&Aに「選考において、併願・単願による差はありません」と明記(2026年9月確認)
- 違いは学費の納入期日のみ。ただしその期日は公式Web未掲載
- 併願か単願かはWeb出願のときに選ぶ(あとから考えるものではない)
- 中3の新入学で出せるのは第1期〜第4期。最終締切は2027年2月9日(第5期・第6期は転入学のみ)
- だから公立の発表を待ってから出願する形にはなりません。先に出しておいて、Web出願で併願を選ぶ
- 検定料・受験料・入学金は理由を問わず返金されない
なお、出願の日程・費用・選考方法は年度ごとに変わります。この記事は2026年9月時点で公開されている2027年度の情報をもとにしています。実際に動き出す前に、最新の募集要項をご家庭の手元に置いてください。資料請求をすれば、パンフレットと一緒に無料で確認できます。
\ 併願か単願かを選ぶのは、Web出願のときです /
公式サイト https://nnn.ed.jp/
【30秒でわかる】N高の併願はできるのか、いま出せるのはどの期か
細かい話に入る前に、いま知りたいことだけを先に置いておきます。読み進めるより先に、この表でご家庭の位置を確かめてください。
| 気になっていること | 公式で確認できる答え |
|---|---|
| 全日制と併願できる? | できます。公式Q&Aが中学3年生の併願・単願の選択について回答しています |
| 併願だと選考で不利? | 「選考において、併願・単願による差はありません」と明記 |
| 併願か単願はいつ決める? | Web出願のときに選びます |
| 併願と単願で何が違う? | 学費の納入期日のみが異なります |
| その納入期日はいつ? | 公式サイトには掲載されていません |
| 中3はいつまで出願できる? | 新入学は第4期・2027年2月9日が最終締切(第5期・第6期は転入学のみ) |
| 公立の発表を見てから出せる? | 新入学では間に合わない可能性が高いです。先に出願して併願を選ぶ形になります |
| 公式の言い方は「専願」? | N高の表記は「単願」です |
出典:N高等学校 公式Q&A(https://nnn.ed.jp/qanda/ )、2027年度生徒募集要項PDF(第1版・2026年6月発行)P.4。2026年9月時点で確認。
ここだけは持ち帰ってください。併願は「公立の結果を見てから決める」制度ではありません。新入学の締切(2027年2月9日)が公立の発表より先に来るからこそ、先に出願しておくための仕組みです。順番を逆にしないでください。
出願そのものの流れ(Web出願の手順、必要書類、費用の内訳)はN高の出願ガイドで通しで整理しています。この記事は、そこに「併願する場合はどこが変わるのか」を重ねる位置づけです。
結論|公式が「選考に差はない」と明記しています
まず、この記事の核になる公式の記述をそのまま引用します。N高等学校の公式Q&Aに、中学3年生向けの設問として掲載されているものです(2026年9月確認)。
【中学校3年生のみ】併願・単願で選考に差はありますか?
選考において、併願・単願による差はありません。学費の納入期日のみが異なります。また、併願・単願の選択はWeb出願時に行います。
出典:N高等学校 公式Q&A(https://nnn.ed.jp/qanda/ )2026年9月確認
短い回答ですが、ここから読み取れることは思っているよりずっと多いです。順番にほどいていきます。
そもそも中学3年生の併願を、学校側が想定しています
設問のタイトルに「【中学校3年生のみ】」と書かれている点に注目してください。これは、中学3年生という区分に対してだけ併願・単願の選択肢が用意されている、ということです。
つまり「他の高校も受けている前提の家庭」が、学校側の想定の中に最初から入っているわけです。問い合わせて特別に認めてもらう性質のものではなく、Web出願の画面に用意されている通常の選択肢だと理解して大丈夫です。
「うちだけ特殊なのでは」と思わなくて大丈夫です。公式が中学3年生向けの設問として掲載しているということは、同じ質問をする家庭が多いということでもあります。
差がないのは「選考」、違うのは「学費の納入期日」だけ
回答文は「選考において」という限定から始まっています。合否を決める場面で併願か単願かを見ることはない、という意味です。
そして違いとして挙げられているのは「学費の納入期日のみ」。ここも大事なところで、公式は「のみ」と言い切っています。カリキュラムが変わるわけでも、入学後の扱いが変わるわけでも、提出書類が増えるわけでもありません。
| 項目 | 併願と単願で違う? |
|---|---|
| 選考(合否の判断) | 差はありません(公式明記) |
| 学費の納入期日 | ここだけ異なります |
| 選ぶタイミング | どちらもWeb出願時に選択 |
| 納入期日の具体的な日付 | 公式Web未掲載 |
出典:N高等学校 公式Q&A(2026年9月確認)。「違う」とされているのは納入期日のみで、その日付は公式サイト上では確認できません。
ここを読み違えないでください。「納入期日が異なる」=「公立の発表まで待ってもらえる」とは書かれていません。何日まで待てるのかは公式Webに掲載がないため、この記事でも書きません。必要なら募集要項の該当ページを確認するか、学校に直接お問い合わせください。
併願か単願かは、Web出願の画面で選びます
3つ目の読み取りです。公式は「併願・単願の選択はWeb出願時に行います」と書いています。つまり、出願してから途中で申し出るものではなく、申し込みの入力中に決めておく項目だということです。
ということは、パソコンやスマホに向かう前に、ご家庭で方針を固めておく必要があります。「とりあえず出しておいて後で考える」ができる項目ではありません。
ということは、出願ボタンを押す前に子どもと話しておかないといけないんですね。
そうなんです。しかも公式サイトには、Web出願の登録後は志望校(N高・S高・R高)の変更ができないとも書かれています。入力画面に向かう前が勝負ですね。
この「登録後は志望校を変更できない」という点は、公式の入学案内ページ(https://nnn.ed.jp/admission/ ・2026年9月確認)に記載があります。N高・S高・R高のどれで出すかも、入力前に決めておく項目だと考えてください。
公式の表記は「専願」ではなく「単願」です
細かい点ですが、混乱を避けるために触れておきます。中学校の進路指導では「専願」という言い方をすることも多いのですが、N高の公式表記は「単願」です。
Web出願の画面や公式Q&Aでこの言葉を探すときは「単願」で見てください。意味を取り違えているわけではないので、言葉が違っても慌てる必要はありません。
- 中学3年生の併願を学校側が想定している
- 選考で併願・単願による差はない
- 選ぶのはWeb出願のとき(後から変えるものではない)
- 違いは学費の納入期日だけ。日付は公式Web未掲載
なお、そもそもN高がどういう学校で、単位はどう取るのかから確認したい方はN高とはどんな学校かの基本解説を先に読むと、この先の話がつながりやすくなります。
2027年度4月入学の出願日程|新入学が出せるのは第4期(2月9日)まで
併願を考えるうえで、いちばん具体的に効いてくるのが日程です。2027年度4月入学生の出願は6つの期に分かれています。ただし6期すべてに出願できるわけではありません。期によって、受け付けている区分(新入学・転入学・編入学)が違います。
中学3年生のお子さんは「新入学」にあたります。新入学で出せるのは第1期から第4期まで。表のいちばん右の「受付対象」の欄を、ご家庭の区分に合わせて見てください。
| 期 | 出願期間 | リアル試験日(予定) | 合格発表(ネット/その他) | 受付対象 |
|---|---|---|---|---|
| 第1期 | 2026/9/17〜10/20 | 10/31 もしくは 11/1 | 11/4 / 11/6 | 新入学◯/転入学—/編入学◯ |
| 第2期 | 2026/10/23〜11/24 | 12/5 もしくは 12/6 | 12/9 / 12/11 | 新入学◯/転入学—/編入学◯ |
| 第3期 | 2026/11/27〜2027/1/5 | 2027/1/16 もしくは 1/17 | 1/20 / 1/22 | 新入学◯/転入学◯/編入学◯ |
| 第4期 | 2027/1/8〜2/9 | 2/20 もしくは 2/21 | 2/24 / 2/26 | 新入学◯(ここが最終)/転入学◯/編入学◯(ここが最終) |
| 第5期 | 2027/2/12〜3/2 | 3/6 もしくは 3/7 | 未発表 | 新入学—/転入学◯/編入学— |
| 第6期 | 2027/3/5〜3/16 | 3/22 | 未発表 | 新入学—/転入学◯/編入学— |
◯=受付対象/—=対象外。※第5期・第6期は転入学のみが対象です(新入学・編入学は対象外)。出典:N高等学校 2027年度生徒募集要項PDF(第1版・2026年6月発行)P.4「2027年度4月入学生 出願期間」および公式入学案内ページ/2026年9月確認。第5期・第6期の合格発表日は公式が「詳細については秋以降のご案内です」としており、本記事執筆時点では未発表です。
中3の新入学は、2027年2月9日が最終締切です
いちばん押さえていただきたいのがここです。新入学の出願は第4期の2027年2月9日で締め切られます。その後に続く第5期(2/12〜3/2)と第6期(3/5〜3/16)は、高校に在籍中の方の転入学だけが対象です。
「3月まで出願できる」という情報を見かけることがありますが、それは転入学の話です。中学3年生のお子さんには当てはまりません。ここを取り違えると、いちばん取り返しがつかない形になります。
カレンダーに書くなら、この日です。中3の新入学=2027年2月9日。ここを過ぎると、2027年4月入学の新入学枠では出願できません。第5期・第6期の日付は転入学の方のための日程だと考えてください。
なお、第5期・第6期は合格発表日そのものも未発表です。公式が「詳細については秋以降のご案内です」としているためで、ネットで見かけた日付をそのまま信じないでください。転入学を検討している方は、秋以降に公式サイトと募集要項を見直してください。
試験日は「土曜もしくは日曜のいずれか」で、会場によって異なります
表の試験日が「10/31 もしくは 11/1」のように2つ書かれているのは、2日間にわたって実施するという意味ではありません。募集要項の注記に、土曜もしくは日曜のいずれかで、会場により異なると書かれています。
つまり受験する会場が決まって初めて、自分の試験日が確定するということです。公立入試の日程とぶつからないかを確認したい場合、この点は特に注意してください。両日とも空けておく、くらいの構えが安全です。
カレンダーに書くときのコツ。「10/31 もしくは 11/1」なら、両方に印をつけて、確定したら片方を消す。この順番にすると、後から慌てずに済みます。
区分によって、出願できる期が違います
受付の区分は新入学・転入学・編入学の3つで、中学3年生のお子さんは「新入学」にあたります。そして区分ごとに、出せる期が決まっています。
| 区分 | 対象になる人 | 出願できる期 | 中3のご家庭は |
|---|---|---|---|
| 新入学 | 2027年3月に中学卒業見込みの方、中学既卒の方 | 第1〜4期(〜2027/2/9) | ここに該当します |
| 転入学 | 高校に在籍中の方(休学中を含む) | 第3〜6期(〜2027/3/16) | 該当しません |
| 編入学 | 高校を中途退学した方 | 第1〜4期(〜2027/2/9) | 該当しません |
出典:N高等学校 2027年度生徒募集要項PDF(第1版・2026年6月発行)P.4/2026年9月確認。
新入学で提出する書類は調査書のみです。中学校に依頼して発行してもらうものなので、出願期間の直前に動くと間に合わないことがあります。学校の三者面談などの機会に、早めに相談しておくと安心です。
もう一点、中学3年生のご家庭に関係するのが就学支援金の「支給見込額の先引き」は新入学が対象で、転入学・編入学では使えないという点です。お金まわりの詳細はN高の学費の内訳で扱っています。日程そのものをもう少し細かく追いたい方はN高の出願スケジュールと必要書類もあわせてご覧ください。
6期それぞれの出願期間・試験日・合格発表日は、N高の出願ガイドに一覧でまとめています。第1期は2026年9月17日から10月20日までです。
公立高校の入試と、日程はどう重なるのか
ここが、多くの親御さんがいちばん知りたいところだと思います。ただ、この見出しでお伝えできることには限界があります。先にその線引きを共有させてください。
公立の発表を見てから、N高に出願するかどうか決めればいいと思っていたのですが…。
そこがいちばん大事なところなんです。新入学の締切は2027年2月9日。公立の発表はそのあとに来る地域がほとんどなので、順番が逆になってしまいます。だから先に出しておいて、Web出願で「併願」を選ぶんですよ。
新入学の締切は、公立の発表より先に来ます
公立高校の一般入試と合格発表は、一般に2月から3月にかけて行われます。ただし実施日は都道府県ごとに違うので、この記事では特定の日付を挙げません。お住まいの都道府県の教育委員会が公表している日程を、必ずご自身で確認してください。
そのうえでN高の側から言えるのは、新入学の出願は第4期の2027年2月9日で締め切られるという事実です。公立の合格発表が2月下旬から3月にかけて行われる地域では、発表を見届けてから新入学で出願するのは間に合わない可能性が高いということになります。
ここで「じゃあ諦めるしかないのか」と思わないでください。併願という選択肢は、まさにこの順番のズレを埋めるために用意されています。先に出願を済ませておき、Web出願の画面で併願を選ぶ。そうすれば公立の結果を待つあいだ、N高側の席を確保したまま進められます。
順番はこうです。①2月9日までにN高へ出願し、Web出願で併願を選ぶ → ②公立の入試・発表を受ける → ③結果を見て、どちらに進むかを決める。「発表を待ってから出願する」ではなく「先に出しておく」。ここが併願の設計です。
この記事が断定しないこと。併願を選んだ場合の学費の納入期日が何月何日なのかは、公式に書かれていません。「公立の発表まで待ってもらえる」とも書きません。ここはご家庭で学校に確認してください。
「納入期日が違う」の中身が公開されていないという問題
公式Q&Aは「学費の納入期日のみが異なります」と書いています。これは裏を返せば、併願を選ぶと納入期日が単願とは別に設定されるということです。
ところが、その期日が何月何日なのか、あるいは「合格発表から何日以内」といった決め方なのかは、公式サイト上では確認できません。書いていないものを推測で埋めるのがいちばん危険なので、この記事では空欄のままにします。
ここを知りたい場合の現実的な進め方は2つです。募集要項を取り寄せて該当ページを自分の目で読むこと、そして学校に直接問い合わせて確認すること。相談窓口は0120-0252-15(平日10:00〜19:00)です。
問い合わせるときの聞き方の例。「中学3年で併願を選んだ場合、学費の納入期日はいつになりますか」。この一文だけで通じます。何期で出願する予定かも一緒に伝えると、話が早くなります。
- 言える=新入学の出願は第4期・2027年2月9日で締切(第5期・第6期は転入学のみ)
- 言える=公立の一般入試と発表は一般に2〜3月(日程は都道府県ごとに違う)
- 言える=だから公立の発表を待って新入学で出願する形にはならない。先に出して併願を選ぶ
- 言えない=併願を選んだ場合の学費の納入期日(公式Web未掲載)
新入学で使える4つの期を、どう選ぶか
新入学で使えるのは第1期から第4期までの4つです。いずれも合格発表日が公表されているので、どの期でも見通しは立てやすくなっています。あとは、ご家庭の受験勉強のリズムとの兼ね合いです。
| 出す時期 | やりやすいところ | 気をつけるところ |
|---|---|---|
| 早い期(第1〜3期) | 年内〜1月に結果が分かる/公立に集中する時期を手続きで削られない | 受験勉強の序盤に手続きと出費が入る |
| 最終(第4期) | 2027年2月9日まで出願でき、発表は2月24日(ネット)/2月26日 | 新入学はここが最後。公立の出願・受験と時期が重なる |
| 第5〜6期 | — | 新入学は対象外(転入学のみ)。中3のご家庭は選べません |
出典:N高等学校 2027年度生徒募集要項PDF(第1版・2026年6月発行)P.4および公式入学案内ページ/2026年9月確認。
第4期を「保険」にしないでください。第4期は新入学の最終締切です。書類の不備や調査書の遅れが起きても、そのあとに出し直せる期がありません。できれば第3期までに出しておくと、余裕をもって進められます。
2月9日を過ぎてしまっても、道が閉じるわけではありません
もし新入学の締切に間に合わなかった場合でも、進路が終わるわけではありません。いったん別の高校に入学してから、転入学でN高に移るという道があります。転入学の出願は第3期から第6期まで、2027年3月16日まで受け付けられています。
ただし、転入学と新入学は別の制度です。就学支援金の「支給見込額の先引き」は新入学が対象で、転入学・編入学では使えません。金銭面の条件が変わる点は押さえておいてください。転入の条件と締切はN高の転入の条件と締切でまとめています。
ただし、早い期で出願すればそのぶん検定料や受験料の支払いも早く発生します。そしてそれらは返金されません。次の見出しで、このお金の話を正確に整理します。
併願で見落としがちなのが、中学校に頼む書類の準備期間です。新入学で必要なのは調査書1枚ですが、依頼から受け取りまで日数がかかります。逆算の仕方はN高の調査書はいつ中学校に頼むかで解説しました。
併願で気をつけたいお金|戻るお金と、戻らないお金
ここがこの記事でいちばん丁寧に書きたいところです。併願は「両方の準備を進める」ということなので、結果的に使わない可能性のあるお金を先に払う場面が出てきます。そのときに「返ってくるのか、返ってこないのか」を、公式の文言どおりに整理します。
先に結論を書きます。返金の対象になるのは「学費等」で、検定料・受験料・入学金は含まれません。ここを混同した説明が本当に多いので、原文に沿って見ていきます。
- 検定料5,000円=理由の如何を問わず返金なし
- 受験料=いかなる理由でも返金なし
- 入学金=理由を問わず返金なし
- 教材到着から10日以内の辞退なら「学費等」は全額返金
- この「全額」に検定料・受験料・入学金は入りません
戻らないお金|検定料・受験料・入学金
まず、どんな理由があっても戻らないと公式が明記しているものです。金額は2027年度のものです(2026年9月確認)。
| 名目 | 金額 | 公式の記載 |
|---|---|---|
| 検定料 | 5,000円 | 「納入された検定料は理由の如何を問わず返金いたしません」 |
| 受験料(リアルキャンパス) | 15,000円 | 「一度お納めいただいた受験料はいかなる理由でも返金できません」 |
| 受験料(オンラインキャンパス) | 5,000円 | |
| 入学金(通信制課程) | 10,000円 | 「出願時費用及び入学金は、理由を問わず返金できません」 |
| コース入学金(オンラインキャンパス) | 22,000円 | |
| コース入学金(リアルキャンパス) | 50,000〜100,000円 |
出典:N高等学校 2027年度生徒募集要項および公式サイトの特定商取引法に基づく表記(2026年9月確認)。コース入学金は通学コース(週5・週3・週1+)を取る場合に必要です。
併願を考えるなら、この行を見てください。公立に進学することになっても、すでに払った検定料・受験料・入学金は戻りません。「万一のときは返ってくるだろう」という前提で計画を立てないでください。
もうひとつ、細かいけれど知っておくと混乱しない点があります。この「受験料」は、募集要項では「受験料」、特定商取引法に基づく表記では「事務手数料」と、公式のなかで名称が揺れています。金額の並びは同じなので、別の費用が二重に必要というわけではありません。名前が違って見えても慌てないでください。
戻るお金|教材到着から10日以内の辞退なら「学費等」は全額
一方で、返金される道もきちんと用意されています。公式の原文はこうです。
入学手続を完了し、教材等が到着した日から10日以内に入学辞退を申し出た場合に限り、全額を返金
出典:N高等学校 公式サイト(2026年9月確認)
この「全額」という言葉が、いちばん誤読されやすいところです。ここでいう全額は「学費等」の全額であって、検定料・受験料・入学金は含まれません。それらは前の項で見たとおり、別に「理由を問わず返金しない」と書かれているからです。
「全額返金」と書いてあったので、払ったお金は全部戻ると思っていました…。
そう読める書き方なんですよね。でも「返金しない」と書かれた費目が別にある以上、戻るのは学費等の部分だと考えるのが自然です。ここは金額が大きいので、必ず公式に確認してほしいところです。
| 払ったお金 | 入学を辞退したら |
|---|---|
| 検定料(5,000円) | 戻りません |
| 受験料(5,000円/15,000円) | 戻りません |
| 入学金(通信制課程・コース) | 戻りません |
| 学費等 | 教材到着から10日以内の申し出なら全額返金 |
| 通学コースの学費 | 受講開始月の前月末日までの申し出で当該コース学費を返金 |
出典:N高等学校 公式サイトの返金に関する記載(2026年9月確認)。返金の手続き方法・期限・様式については公式Webに掲載がありません。
起点は「教材等が到着した日」です。入学手続きをした日でも、合格発表の日でもありません。荷物が届いた日を必ず記録しておいてください。10日という数え方は短いです。
通学コースをやめて通信制課程だけにする場合
もうひとつ、別枠の返金ルールがあります。週5・週3・週1+のコースを申し込んだあとで、通信制課程のみに変更する場合です。
公式には、受講開始月の前月末日までに申し出れば、当該コースの学費を返金すると書かれています。ただしコース入学金(オンラインキャンパス22,000円/リアルキャンパス50,000〜100,000円)は、こちらも返金の対象外です。
併願中にコース選びで迷っているなら。通学コースはコース入学金だけで数万円から十数万円が動きます。並行して公立を受けている段階では、まずネットコースで出しておいて後から検討する、という考え方もあります。詳しくはN高のコース比較で整理しています。
辞退の手続きそのものは、公式Webに書かれていません
返金の条件は公開されているのですが、辞退の手続き方法・期限・様式は公式Webに掲載がありません。「どこに、どういう形で申し出るのか」が分からないまま10日が過ぎてしまう、という事態は避けたいところです。
併願で進めるなら、辞退する可能性が少しでもある時点で、先に手続き方法を聞いておくのが安全です。相談窓口は0120-0252-15(平日10:00〜19:00)です。
あわせて確認しておきたいこと。公式には「期日までに入学手続き(学費納入)がない場合は、入学取り消し」とも書かれています。放っておけば自然に辞退になる、と考えるのではなく、期日と手続きの両方を押さえておいてください。
学費そのものの金額や、就学支援金でいくら下がるのかについてはN高の学費と就学支援金の計算で詳しく扱っています。併願を検討する段階では、「戻らないお金がいくらか」を先に把握しておくほうが判断しやすいです。
コース選びで変わるのは「日程の負担」です
N高は選ぶコースによって選考方法が違います。併願を考えるうえで関係してくるのは、試験日に会場へ行く必要があるかどうかという点です。
ここで一つ、はっきりさせておきます。コースによって併願が有利になったり不利になったりすることはありません。公式が言っているのは「選考において、併願・単願による差はありません」だけです。変わるのは合否ではなく、スケジュール上の負担です。
| コース・会場 | 選考方法 | 試験日の出席 |
|---|---|---|
| ネットコース | 書類選考(※必要に応じて面接試験を実施) | 不要 |
| 週5・週3・週1+/オンラインキャンパス | 書類選考のみ | 不要 |
| 週5・週3・週1+/リアルキャンパス | 書類選考・筆記試験・面接(グループワークを含む) | 必要 |
出典:N高等学校 2027年度生徒募集要項および公式入学案内ページ(2026年9月確認)。ネットコースについて、入学案内には「※必要に応じて面接試験を実施」、募集要項には「書類選考のみ」と記載があります。
リアルキャンパス受験は、試験当日に予定が入ります
リアルキャンパスでの選考は、筆記試験35分、面接20分程度と公式に書かれています。面接は現地かオンラインかを選べます。
試験日は先ほどの表のとおり「土曜もしくは日曜のいずれか・会場により異なる」です。公立入試の直前期に模試や学校行事が重なるご家庭では、この1日をどう空けるかが実務上のいちばんの課題になります。
面接の形式は選べます。現地とオンラインのどちらかを選択できるので、移動時間が負担になる場合はオンラインという手があります。キャンパスの場所はN高のキャンパス一覧で確認できます。
書類選考だけなら、公立の勉強を止めずに進められます
ネットコースと、通学コースのオンラインキャンパス受験は試験日に出席する必要がありません。提出する書類は新入学なら調査書のみです。
併願で「公立の勉強のリズムを崩したくない」という優先順位があるなら、日程の負担がいちばん軽いのはこの選び方だと言えます。もう一度だけ書きますが、これは合否の話ではなく、家庭のスケジュールの話です。
選び方の順番。まず「入学したらどのコースで学びたいか」を決める。受験の楽さでコースを決めない。入学後の3年間のほうがずっと長いからです。
通学コースには年齢と入学時期の条件があります
週5・週3・週1+のコースは20歳未満のみが対象で、入学時期は4月・7月・10月・1月の年4回です。中学3年生のお子さんが4月入学を目指す場合はそのまま該当します。
なお、通信制課程そのものの中身(単位の取り方、スクーリング、進学実績)についてはコース別の違いを比べたページとN高からの大学進学で扱っています。併願の判断材料として「入学したあとどうなるのか」を見ておくと、迷いが減ります。
- 変わる=試験日に会場へ行くかどうか(日程の負担)
- 変わる=受験料の金額(リアル15,000円/オンライン5,000円)
- 変わる=コース入学金の有無
- 変わらない=併願・単願による選考上の差(公式が「差はありません」と明記)
状況別|わが家はどう動けばいいのか
ここまでの事実を、ご家庭の状況に当てはめて整理します。当てはまる行だけ読んでいただければ十分です。
| ご家庭の状況 | 確認しておきたいこと | 次にすること |
|---|---|---|
| 第一志望は公立。N高は保険として考えている | 併願を選んでも選考に差はありません。ただし新入学の締切は2027年2月9日で、公立の発表より先に来ます | 公立の発表を待たずに出願し、Web出願で併願を選ぶ/納入期日を学校に確認する |
| 私立の全日制も受ける予定 | N高の試験日は「土曜もしくは日曜のいずれか・会場により異なる」 | 会場が決まるまで両日を空けておく |
| もうN高に決めている | 単願でも併願でも選考は同じ。違うのは納入期日だけ | 早い期で出願し、調査書の手配を先に進める |
| いまから間に合うか不安 | 中3の新入学は第4期・2027年2月9日が最終締切(第5期・第6期は転入学のみ) | 残っている期を数え、調査書の依頼から逆算して出願日を決める |
| 2月9日に間に合いそうにない | 転入学なら第6期・2027年3月16日まで出願できます(先に別の高校に入学した場合) | 就学支援金の先引きが使えない点をふまえ、転入の条件を確認する |
| お金の負担が心配 | 検定料・受験料・入学金は返金されません | 戻らない金額を先に計算してから出願する |
| 子どもがまだ迷っている | Web出願の登録後は志望校(N高/S高/R高)を変更できません | 入力する前に、どの学校で出すかを決めておく |
出典:N高等学校 公式Q&A、公式入学案内ページ、2027年度生徒募集要項(2026年9月確認)。
やることが多くて、どこから手をつけたらいいか分からなくなってきました。
優先順位は3つだけです。募集要項を手元に置く、調査書を学校に依頼する、納入期日を確認する。この順番で動けば、あとは自然に決まっていきますよ。
公立の通信制も選択肢に入れて広く比べたい場合は公立の通信制高校のまとめ、私立の通信制どうしで並べたい場合は通信制高校のおすすめ比較が参考になります。
\ 併願のときの学費の納入期日は、公式サイトには書かれていません /
公式サイト https://nnn.ed.jp/
納入期日や書類の細かい条件は、募集要項を手元に置くのが確実です。取り寄せると何が届くのかは実際に資料請求してみた記録で写真つきで公開しています。
向いている進め方・慎重に考えたい進め方
併願そのものに良し悪しはありません。公式が「差はありません」と言っている以上、選んだから損をするということはないからです。ただ、進め方によっては家庭の負担が大きく変わります。ここでは、うまくいきやすい進め方と、いったん立ち止まったほうがいい進め方を並べます。
- 募集要項を先に取り寄せ、日程と費用を紙で共有している
- 調査書の依頼を、出願期間の前に中学校へ済ませている
- 戻らないお金(検定料・受験料・入学金)の合計を先に把握している
- Web出願の前に、N高・S高・R高のどこで出すかを決めている
- 納入期日を学校に直接確認している
共通しているのは、「公式に書かれていないことを、書かれていないまま放置していない」という点です。この記事で何度も「公式Web未掲載」と書いてきたのは、そこを潰しておけば併願はかなり見通しよく進むからです。
親御さんが担当したほうがいい部分。日程管理と、お金の把握と、学校への問い合わせ。この3つを親が引き受けると、お子さんは勉強に集中できます。
- 「公立の発表を待ってから出願すればいい」という前提で計画している
- 第5期・第6期にも新入学で出せると思っている(転入学のみが対象です)
- 「全額返金がある」と聞いて、払ったお金が全部戻ると考えている
- とりあえず出願して、志望校はあとで変えればいいと思っている
- 受験の負担が軽いという理由だけでコースを決めている
いちばん多い誤解が上の1行目です。中3の新入学は2027年2月9日で締切。公立の発表を待っていると、出願そのものができなくなります。先に出しておいて、Web出願で併願を選ぶ——これが正しい順番です。
お子さんへの伝え方も、あわせて考えておく
手続きの話とは別に、併願にはもうひとつの側面があります。「公立がだめだったときの場所」としてN高を位置づけると、お子さんの中で「落ちた人が行くところ」という受け止めになりやすいということです。
公式が併願を通常の選択肢として用意している以上、手続き上は何の問題もありません。それでも、進路の話し方としては「どちらも、選んで進む先」という言い方にしておくと、結果が出たあとの気持ちがずいぶん違ってきます。
手続きは親が引き受けられますが、進路の受け止め方だけは代われません。資料を一緒に開いて「こっちも面白そうだね」と話す時間を、どこかで作っておけるといいですね。
入学後の学び方や卒業後の進路が具体的に見えると、この会話はしやすくなります。N高からの大学進学の実際やコースごとの学び方の違いを、お子さんと一緒に見てみてください。
よくある質問
併願にすると、選考で不利になりますか?
いいえ。N高等学校の公式Q&Aに「選考において、併願・単願による差はありません」と明記されています(2026年9月確認)。違うのは学費の納入期日のみ、とも書かれています。
併願の場合、学費の納入期日はいつになりますか?
公式サイトには具体的な日付が掲載されていません。単願と異なることは公式に書かれていますが、それが何月何日なのかは公開されていないため、この記事では日付を書きません。募集要項を取り寄せて確認するか、相談窓口(0120-0252-15/平日10:00〜19:00)にお問い合わせください。
公立に合格したら、払ったお金は返ってきますか?
検定料5,000円、受験料(リアルキャンパス15,000円/オンラインキャンパス5,000円)、入学金は、いずれも公式が「理由を問わず返金できません」としています。返金の対象になるのは学費等で、入学手続を完了し教材等が到着した日から10日以内に入学辞退を申し出た場合に全額が返金される、と公式に記載があります(2026年9月確認)。
出願したあとで、志望校を変えられますか?
できません。公式の入学案内ページに、Web出願の登録後は志望校(N高等学校・S高等学校・R高等学校)の変更ができないと記載されています(2026年9月確認)。入力を始める前に、どの学校で出願するかを決めておいてください。
いまから2027年度の4月入学に間に合いますか?
中学3年生の「新入学」で出願できるのは第1期から第4期までで、最終締切は2027年2月9日です。第5期(2/12〜3/2)と第6期(3/5〜3/16)は転入学のみが対象で、新入学・編入学は対象外です(2027年度生徒募集要項PDF・第1版2026年6月発行 P.4/2026年9月確認)。2月9日までに残っている期があれば間に合います。
公立の合格発表を見てから、N高に出願できますか?
新入学の出願は2027年2月9日で締め切られます。公立高校の合格発表は都道府県により2月下旬から3月にかけて行われるため、発表を見届けてから新入学で出願するのは間に合わない可能性が高いです。そのために用意されているのが併願で、先に出願してWeb出願時に併願を選ぶ形になります。なお、いったん別の高校に入学したうえで転入学する場合は、第6期の2027年3月16日まで出願できます。
併願か単願かは、いつ決めればいいですか?
Web出願のときに選びます。公式Q&Aに「併願・単願の選択はWeb出願時に行います」と書かれています。出願してから後で申し出るものではないため、入力を始める前にご家庭で方針を決めておく必要があります。なお公式の表記は「専願」ではなく「単願」です。
試験は土日の2日間あるのですか?
2日間の実施ではありません。2027年度生徒募集要項の注記に、リアル試験日は土曜もしくは日曜のいずれかで、会場により異なると書かれています。自分の試験日は受験会場によって決まるため、会場が確定するまでは両日を空けておくと安心です。なお、ネットコースと通学コースのオンラインキャンパス受験は書類選考のため、試験日の出席そのものが不要です。
高校に在籍中のお子さんの転入について知りたい場合はN高の転入の条件と締切を、出願の手順そのものをもう一度たどりたい場合はN高の出願ガイドをご覧ください。
【今夜できる一歩】ここまで読んだら、やることは3つです
長くなりましたが、この記事の内容を今夜の行動に落とすと、やることは多くありません。
| やること | かかる時間の目安 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| N高の資料(パンフレット+募集要項)を請求する | 数分 | 日程・費用・書類を一次情報で確認するため |
| お住まいの都道府県の公立入試日程を調べる | 10分ほど | 2027年2月9日(新入学の締切)と並べて、どちらが先に来るか見るため |
| 中学校に調査書の依頼時期を相談する | 次の面談を待たず、早めに | 新入学の提出書類は調査書のみ。締切のあとに出し直せる期がないため |
出典:N高等学校 2027年度生徒募集要項および公式サイト(2026年9月確認)。公立高校の入試日程は各都道府県の教育委員会が公表しています。
いちばん先に効くのは、いちばん上の行です。この記事で「公式Web未掲載」と書いた納入期日も、辞退の手続きも、手元に資料があれば問い合わせの一本で片づきます。
- 公式Q&Aが「選考において、併願・単願による差はありません」と明記(2026年9月確認)
- 違うのは学費の納入期日のみ。その日付は公式Web未掲載
- 併願・単願はWeb出願時に選ぶ。登録後は志望校を変更できない
- 中3の新入学は第4期・2027年2月9日が最終締切。第5期・第6期は転入学のみが対象
- 公立の発表は締切より後に来るので、待つのではなく先に出願して併願を選ぶ
- 検定料・受験料・入学金は返金なし。返金対象は学費等(教材到着から10日以内)
この記事は2026年9月時点の公開情報にもとづいています。出願日程・費用・選考方法は年度ごとに見直されます。実際に手続きを進めるときは、必ず最新の募集要項と公式サイトで確認してください。
\ 新入学で出せる期と提出書類は、募集要項で確認できます /
公式サイト https://nnn.ed.jp/
