「国際学院 やばい」。学校名を検索したときに、この言葉が候補に出てきて手が止まった——そんな親御さんは少なくないと思います。お子さんの進路候補に挙がっている学校ですから、悪い評判があるなら先に知っておきたいですよね。
私も子を持つ親として、埼玉県さいたま市にある国際学院高等学校(通信制課程)について、公式サイトと公開されている情報を一つずつ突き合わせて確認しました。先に結論をお伝えします。
「やばい」と断定できる公的な問題事例は、確認できませんでした(2026年8月時点)。不安の正体は、同じ法人にある全日制の高校との混同と、初年度94万円台という学費の重さの2つです。
この2つは、性質がまったく違います。前者はただの勘違いなので、整理すれば消えます。後者は本物の検討材料です。ただ、金額だけを見て「高いからやばい」と切ってしまうと、この学校の一番の特徴を見落とすことになります。
国際学院高等学校の通信制課程は、週4日登校制という、通信制のイメージとはかなり違う仕組みで動いています。年に数回のスクーリングで済む学校とは、費用の構造そのものが違うのです。この記事では、その中身と金額を並べて、公平に見ていきます。
なお、こうした「登校が多いタイプ」の通信制高校を検討するときは、真逆のタイプ、つまりネット中心の学校を1つ横に置くと判断が早くなります。比較の物差しとして、生徒数最大級で学費を全国一律で公開しているN高等学校の資料を先に取り寄せておくと、費用の相場感が持てます。
- 「やばい」と検索される2つの理由(混同と学費)の中身
- 全日制の「国際学院中学校高等学校」との違い
- 週4日登校制という仕組みと、そこで受けられる授業
- 公式に公開されている学費と、就学支援金・埼玉県補助の条件
- 向いているお子さん・慎重に考えたいお子さんの分かれ目
先に結論|「やばい」の正体は「混同」と「費用感」の2つ
調べた結果を先にまとめます。国際学院高等学校(通信制課程)について、「やばい」という言葉につながりやすい要素は2つありました。どちらも事件やトラブルではありません。
1つ目は、名前の混同です。同じ学校法人国際学院のなかに、埼玉県伊奈町にある全日制の「国際学院中学校高等学校」が別に存在します。名前がほぼ同じなので、検索結果で両方の情報が混ざります。全日制のほうの評判や噂を通信制課程のものとして読んでしまうと、話がまるごとずれてしまいます。
2つ目は、学費の重さです。公式に公開されている初年度の合計は943,400円。通信制高校と聞いて多くの親御さんが思い浮かべる金額より、はっきり高いはずです。「通信制なのにこの金額?」という驚きが、そのまま検索窓に流れ込んでいます。
ただし、この金額には理由があります。国際学院の通信制課程は週4日登校制で、全日制に近い集団生活を送る設計になっているからです。年に数日のスクーリングで卒業する学校と同じ物差しで比べれば、高く見えて当然です。
いじめや事件については、信頼できる報道や公的機関の情報から確認できる問題事例は見つかりませんでした(2026年8月時点)。行政処分などの記録も同様です。「やばい事件があったらしい」という漠然とした噂に、裏付けとなる出どころは確認できませんでした。
ですので、親御さんがやることは噂の真偽を追いかけることではありません。2つの正体を1つずつほどいて、「うちの子に週4日の登校が合うのか」「その中身に94万円を出す価値があるのか」を判断することです。この記事はその順番で進みます。
【混同注意】全日制の「国際学院中学校高等学校」とは別の学校です
まず、いちばん多い勘違いから片付けます。ここを整理しないまま調べ続けると、集めた情報の半分が別の学校の話、ということになりかねません。
同じ法人に「全日制」と「通信制課程」が別々にある
学校法人国際学院は、埼玉県内でいくつかの学校を運営しています。そのなかに、全日制の「国際学院中学校高等学校」(埼玉県伊奈町)と、通信制課程である「国際学院高等学校(通信制課程)」の両方があります。
名前が似ているどころか、ほぼ同じです。検索すると両方が並んで出てきますし、口コミサイトでも混ざります。全日制の部活の話、全日制の偏差値の話、全日制の校則の話。それらを通信制課程の情報として読み込んでしまうと、判断そのものが狂います。
見分け方はシンプルです。通信制課程の公式サイトのドメインは「cr.kgef.ac.jp」。ブラウザのアドレス欄でここを確認してください。伊奈町のキャンパスの話が出てきたら、それは全日制の情報です。
| 項目 | 国際学院中学校高等学校(全日制) | 国際学院高等学校(通信制課程) |
|---|---|---|
| 課程 | 全日制 | 通信制 |
| 所在地 | 埼玉県伊奈町 | 大宮学習センター:さいたま市大宮区吉敷町2-5 |
| 公式サイト | 別ドメイン | cr.kgef.ac.jp |
| この記事の対象 | 対象外 | こちらが対象 |
ネットの評判を見るときは、「これはどちらの話か」を最初に確かめてください。この1手間だけで、不安のかなりの部分が消えます。
サポート校ではなく、高卒資格が直接もらえる「高校」です
もう1つ、大事な前提を押さえておきます。国際学院高等学校(通信制課程)は、サポート校ではありません。学校法人が運営する高等学校の通信制課程です。
これは費用と手続きの両方に効いてきます。サポート校の場合、高卒資格は提携している別の通信制高校から出るので、「連携校の学費+サポート費」という2階建ての費用になります。国際学院の場合はその二重構造がありません。高卒資格は国際学院高等学校(通信制課程)から直接出ます。
サポート校と通信制高校の違いが分かりにくいと感じたら、先に通信制高校とはどんな学校かを解説した記事を読んでおくと、この先の話が一気に理解しやすくなります。仕組みが分かると、パンフレットの見え方が変わります。
沿革も確認しておきます。通信制課程が開設されたのは2002年(平成14年)4月。大宮学習センターは2011年の開設です。公式サイトのトップには「埼玉県知事認可」と記載されています。開設から20年以上の実績がある課程だ、というのが公開情報から言えることです。
通える範囲(募集区域)は公式Webでは確認できない
ここで、首都圏の親御さんに必ず確認してほしい点があります。通信制高校には、都道府県知事の認可を受けた学校と、文部科学大臣の認可を受けた学校(広域通信制)があり、どこに住んでいる子が入学できるかの範囲が違います。
国際学院高等学校(通信制課程)については、公式サイトのトップに「埼玉県知事認可」という記載があります。一方で、具体的な募集区域(どの都県に住んでいれば出願できるか)の明示は、公式Webでは確認できませんでした(2026年8月時点)。
ネット上には募集区域を断定して書いている記事もありますが、公式の裏付けが取れないため、この記事では範囲を書きません。埼玉県外にお住まいの場合は、募集要項を取り寄せて出願資格を必ず確認してください。ここを確認せずに検討を進めると、いちばん最後で振り出しに戻ってしまいます。
そして週4日登校制である以上、通学の現実性も同時に考える必要があります。大宮学習センターの所在地はさいたま市大宮区吉敷町2-5。そこへ週4回の往復です。片道1時間半を4往復できるかどうかは、資料を見る前に一度ご家庭で話しておいたほうがいい論点です。
出典:国際学院高等学校(通信制課程)公式サイト(2026年8月確認)
週4日登校制という仕組み|「全日制に近い通信制」という設計
ここがこの学校を理解する中心です。学費の話も進路の話も、すべてこの設計から派生しています。
火曜が自由登校日、それ以外の週4日は登校する
国際学院高等学校(通信制課程)は、週4日登校制を採っています。火曜日が自由登校日で、それ以外の曜日は登校して過ごす。これが基本のリズムです。
通信制高校と聞くと、「年に数回スクーリングに行き、あとは家でレポート」という姿を思い浮かべる方が多いと思います。国際学院の通信制課程は、それとはかなり違います。制度上は通信制でありながら、実際の毎日は全日制に近い集団生活型なのです。
この設計の意味を、親の目線で言い換えてみます。週4日登校ということは、お子さんに毎週決まった居場所と、毎週会う同級生と、毎日声をかけてくれる先生がいる、ということです。生活リズムが自然に整い、朝起きる理由がある。ここが最大の価値になります。
裏を返せば、週4日通えないお子さんには合いません。「今は家から出られない」段階の子にとって、週4日という前提はハードルそのものです。ここは後の章ではっきり整理します。
国語・数学・英語はレベル別2クラスの「リメディアル授業」
週4日通うということは、そのぶん授業の時間があるということです。国際学院の通信制課程では、国語・数学・英語についてレベル別に2クラスに分けた「リメディアル授業」が行われています。
リメディアルとは「学び直し」のことです。中学校の内容でつまずいたまま高校生になった子にとって、いきなり高校の教科書を渡されるのはかなりつらい。そこを埋め直す時間が、カリキュラムのなかに組み込まれているという話です。
不登校を経験したお子さんの場合、学力の遅れそのものが次の一歩をふさいでいることがよくあります。「勉強が分からないから行きたくない」と「行かないから分からない」は、簡単に循環します。レベル別のクラスがあるということは、その循環を切る仕掛けが用意されているということです。
ただし、クラス分けの基準や1クラスの人数までは公式サイトで確認できませんでした。学び直しの中身をどこまで期待していいかは、資料請求や見学のときに「どのレベルから教えてもらえますか」と具体的に聞くのが確実です。
校外学習と探究活動もカリキュラムに入っている
教科の授業以外に、校外学習と探究活動があることも公式サイトで確認できます。教室の中だけで完結しない時間が設計に含まれている、ということです。
探究活動は、いまの高校教育で重視されている学び方です。自分でテーマを立てて調べ、まとめて発表する。大学の総合型選抜(旧AO入試)では、この経験が評価対象になる場面もあります。進学を視野に入れているご家庭には、見逃せない要素です。
もう1つ、親としてはこちらのほうが大きいかもしれません。校外学習や探究活動は、「高校生らしい思い出」がつくられる時間でもあります。通信制を選ぶときに親御さんが密かに気にしているのは、実はここではないでしょうか。学校行事のない3年間を送らせることへの、ちいさな引っかかり。国際学院の設計は、その引っかかりに答えるタイプの通信制です。
「単位を取って卒業する」だけなら、もっと安く、もっと登校の少ない学校がたくさんあります。国際学院に費用を払う意味があるとしたら、それは単位ではなく、週4日ぶんの居場所と経験を買っているという理解になります。
出典:国際学院高等学校(通信制課程)公式サイト(2026年8月確認)
学費の実態|初年度943,400円。「年額制」だから単位制と比べられない
ここが「やばい」と検索される最大の理由です。金額を隠さずに出したうえで、その構造を説明します。
公式に公開されている学費の内訳
国際学院高等学校(通信制課程)の学費は、公式サイトで公開されています。金額を問い合わせないと分からない学校が多いなかで、これは評価できる点です。
| 項目 | 初年度 | 次年度以降 |
|---|---|---|
| 入学金 | 250,000円 | ― |
| 授業料(年額) | 450,000円 | 450,000円 |
| 施設費 | 130,000円 | 130,000円 |
| 施設維持費 | 30,000円 | 30,000円 |
| 諸会費等 | 上記に加算 | 上記に加算 |
| 合計 | 943,400円 | 651,400円 |
初年度943,400円、次年度以降は651,400円。3年間に単純に足せば、おおよそ225万円前後になります(公式に公開されている各年度の合計額を単純に足した目安です)。
正直に言えば、通信制高校としては高い部類です。ここを「実は安い」と言い換えるつもりはありません。ただし、比べる前に絶対に押さえてほしい構造の違いがあります。
【重要】年額制なので「1単位いくら」の学校とは比べられない
通信制高校の学費表を何校か見比べると、多くの学校が「1単位あたり◯◯円 × 履修単位数」という書き方をしています。これが単位制の料金体系です。
国際学院の通信制課程は違います。授業料は年額450,000円という「年額制」です。履修する単位数で金額が動くのではなく、1年通えばいくら、という決め方になっています。
だから、「A校は1単位12,000円だから25単位で30万円。国際学院は45万円だから高い」という比べ方は、そもそも成立しません。年額制の45万円には、週4日ぶんの授業・リメディアル・校外学習・探究活動が含まれています。単位を取るための最低限の費用と、居場所つきの費用を並べているのだと理解してください。
通信制高校の学費の考え方そのものを整理したい方は、通信制高校の学費を解説した記事もあわせて読んでみてください。単位制と年額制の違いが分かると、他校の見積もりも正しく読めるようになります。
就学支援金と埼玉県の補助|適用後の金額は公式に載っていない
表の金額は、支援を差し引く前の額です。実際の負担はここから下がります。公式サイトには、国の就学支援金と埼玉県の補助について、次のように示されています。
| 世帯年収の目安 | 就学支援金+埼玉県補助 |
|---|---|
| 約590万円未満 | 最大297,000円 |
| 約720万円未満 | 最大297,000円 |
| 約910万円未満 | 118,800円 |
仮に最大297,000円が適用されれば、初年度の負担感はかなり変わります。ここが、金額表だけを見て諦めてしまうのがもったいない理由です。
ただし、正直にお伝えしておきます。支援適用後の合計額そのものは、公式サイトには掲載されていません(2026年8月時点)。年収の目安は「目安」であって、実際の判定は課税額をもとに行われますし、きょうだいの人数など家庭ごとの事情でも変わります。
ネット上には「実質◯◯円」と書いている記事もありますが、公式の裏付けがない数字なので、この記事では書きません。ご家庭の実質負担は、募集要項を取り寄せたうえで学校に直接確認するのが唯一の方法です。
問い合わせるときは、この3点をセットで聞くと話が早く進みます。①わが家の年収帯で適用される支援の額、②支援適用後の初年度の納入総額、③制服・教材費・行事費など学費表の外にかかる費用。3つ揃えば、家計に乗るかどうかが具体的に見えます。
出典:国際学院高等学校(通信制課程)公式サイト(2026年8月確認)
進路と大学受験|指定校推薦はあるが、数字は公表されていない
「卒業後どうなるのか」は、費用と並んで気になるところだと思います。ここも、確認できたことと確認できなかったことを分けて書きます。
指定校推薦制度がある|「入学者全員に活用のチャンス」
公式サイトのよくある質問には、多くの大学・短大・専門学校の指定校推薦があり、入学者全員にそれを活用するチャンスがあるという趣旨の説明があります。
指定校推薦は、大学が特定の高校に推薦枠を割り当てる仕組みです。校内で選考を通れば、一般入試より前に進路が決まります。ここで大事なのは、枠は「学校」に来るものだという点です。個人の努力では取りに行けない。だからこそ、在籍する高校が枠を持っているかどうかが、進路の選択肢そのものを左右します。
週4日登校で、レベル別のリメディアル授業があり、探究活動もある。この設計は、指定校推薦の校内選考で見られる「日々の出席と成績」と相性がいい仕組みでもあります。自宅学習中心の学校では作りにくい評価材料が、通っているだけで積み上がっていくからです。
卒業率も進学者数も、公式サイトでは確認できない
一方で、正直にお伝えしなければならないことがあります。
卒業率は公式Webに掲載されていません。また、進路実績として公開されているのは合格した大学名の列挙だけで、何年度の実績なのか、何人が合格したのかは示されていません(2026年8月時点)。
大学名の一覧は、パンフレットや公式サイトで見ると立派に見えます。ただ、年度と人数が分からない一覧は、判断材料としては弱いのが実際のところです。1人の合格でも、10人の合格でも、名前は同じ1行だからです。
これは国際学院に限った話ではなく、通信制高校全体でよくある表示です。だからこそ、親御さんの側で聞く必要があります。見学や説明会で、「直近の卒業生は何人で、うち何人が進学しましたか」と1問だけ聞いてみてください。数字で答えてくれるか、答えをはぐらかされるか。その反応自体が、いちばん正直な情報になります。
あわせて、「指定校推薦の枠は具体的にどの大学に、いくつありますか」も聞いておくといいです。枠の有無は年度ごとに変わりますし、募集要項に載っていないことも多い項目です。
出典:国際学院高等学校(通信制課程)公式サイト(2026年8月確認)
正直デメリットと強み|向く子・向かない子をはっきり分ける
ここまでの内容を、判断材料の形に整理します。当サイトは良い面も気になる面も正直に書く方針なので、気になる面から先に並べます。
正直に挙げるデメリット3つ
- 通信制高校としては学費が高め。初年度943,400円、次年度以降651,400円。支援適用後の金額は公式に載っていないため、実質負担は問い合わせないと分からない
- 週4日登校が前提。登校が難しい状態のお子さんには、入り口の時点でハードルになる
- 通える範囲と進路の数字が公開されていない。募集区域の明示、卒業率、進学者数はいずれも公式Webでは確認できない
2つ目は、この学校の長所の裏返しです。週4日通えることが強みであり、同時に条件でもある。ここを曖昧にしたまま入学を決めると、いちばん苦しむのはお子さん本人です。
3つ目については、埼玉県外にお住まいのご家庭はとくに注意してください。公式サイトには「埼玉県知事認可」の記載がありますが、どこまでの範囲から出願できるかは公式Webでは示されていません。募集要項での確認は、検討の最初の作業にしてください。
一方の強み|居場所・学び直し・学費の公開姿勢
デメリットだけ並べるのはフェアではないので、公開情報から言える強みも書きます。
- 週4日の居場所がある。生活リズムが整い、同級生と先生に毎週会える
- 国数英のレベル別リメディアル授業。学び直しがカリキュラムに組み込まれている
- 校外学習・探究活動がある。高校生らしい経験と、総合型選抜で使える材料が残る
- 学費を公式サイトで公開している。金額を問い合わせないと分からない学校が多いなかで、これは誠実な姿勢
- 2002年開設・20年以上の実績。高卒資格は同校から直接出る(サポート校ではない)
4つ目は地味ですが、私はけっこう大事だと思っています。学費を先に見せてくれる学校は、話が早い。家計に乗るかどうかを、問い合わせる前にご家庭で相談できるからです。
向く子・向かない子の分かれ目
公開情報から言える範囲で、向き不向きを整理します。
向いている可能性が高いのは、こんなお子さんです。
- 家に一人でいると生活リズムが崩れるので、通う場所があったほうが安定する
- 友達や先生と顔を合わせる時間を、本人が望んでいる
- 中学までの勉強に抜けがあり、学び直しから始めたい
- 全日制に近い高校生活を送りたいが、全日制の枠には戻りづらい事情がある
- 埼玉県内、または大宮まで無理なく通える範囲に住んでいる
一方、慎重に考えたいのは次のケースです。
- いまは外に出るだけで消耗する状態で、週4日の登校が現実的でない
- 学費をできるだけ抑えたい(年額制のため、履修を減らしても費用は下がりにくい構造)
- 大宮までの通学に片道1時間以上かかり、週4往復の負担が大きい
- 自分のペースで進めたい、集団が苦手というタイプ
後者に当てはまる場合、国際学院が悪い学校なのではなく、設計との相性の問題です。週4日通える体力と気持ちがある子には強い学校で、そこがまだ整っていない子には別のタイプが合う。それだけの話です。
当サイトが基準に置くN高|「週4で通うか、家から再スタートか」で選ぶ
ここまで読んで、「悪い学校ではなさそうだけれど、うちの子に合うかは別問題だ」と感じた方が多いのではないでしょうか。その感覚は正しいです。
通信制高校選びで失敗しやすいのは、1校だけを深く調べたときです。比較対象がないと、94万円という金額が高いのか妥当なのか、週4日という条件が重いのか適切なのか、判断のしようがありません。
そこで当サイトは、比較の基準としてN高等学校を置いています。理由は、国際学院とちょうど正反対のスタイルだからです。貶めるためではなく、両端に置くと真ん中が見えるからです。
| 比べる軸 | 国際学院高等学校(通信制課程) | N高等学校 |
|---|---|---|
| 通い方 | 週4日登校(火曜は自由登校日) | ネット中心。通学コースもある |
| 過ごし方 | 全日制に近い集団生活型 | 自分のペースで進める設計 |
| 学費の出し方 | 年額制。公式サイトで公開 | 全国一律で公開(募集要項で確認可) |
| 強みが出る子 | 通う場所があると安定する子 | 家から静かに再スタートしたい子 |
この表を見ると、選ぶ軸が1本に絞れます。難しい比較は要りません。
いまのお子さんは、週4日通える体力と気持ちがある子ですか。それとも、まず家から再スタートしたい子ですか。この1問への答えで、見るべき学校のタイプが決まります。学費も進路実績も、その次に検討する話です。
そして、この問いに答えるには両方の資料を並べるのがいちばん早い。片方しか手元にないと、比べているつもりで、実は1校を眺めているだけになります。N高がどんな学校かはN高とはどんな学校かをまとめた記事で解説していますが、学費や募集要項の実物は資料で確認するのが確実です。
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資料が2〜3校ぶんテーブルに並ぶと、費用感も通い方も、頭の中ではなく紙の上で比べられるようになります。国際学院に問い合わせるのは、その物差しを持ってからでも遅くありません。
もう1つ、資料を並べる効用があります。お子さん本人の反応が見られることです。親が「ここが良さそう」と思った学校と、本人がパンフレットを長く眺めていた学校は、意外と一致しません。3年間を過ごすのは本人です。資料はテーブルに置いて、選ぶ過程に本人を巻き込んであげてください。
あわせて読みたい記事とよくある質問
国際学院を候補に入れるなら、通信制高校そのものの選び方と費用の相場を先に押さえておくと、比較の精度が上がります。次の記事を順に読むと、判断の土台が整います。
よくある質問|親御さんから多い4つの疑問
全日制の「国際学院中学校高等学校」と同じ学校ですか?
いいえ、別です。同じ学校法人国際学院のなかに、埼玉県伊奈町の全日制「国際学院中学校高等学校」と、通信制課程の「国際学院高等学校(通信制課程)」の両方があります。
ネットの評判を見るときは、どちらの話かを必ず確認してください。通信制課程の公式サイトのドメインは cr.kgef.ac.jp です。
埼玉県外に住んでいても入学できますか?
公式サイトのトップには「埼玉県知事認可」と記載されていますが、具体的な募集区域の明示は公式Webでは確認できませんでした(2026年8月時点)。
県外にお住まいの場合は、募集要項を取り寄せて出願資格を確認してください。あわせて、週4日登校が前提である点も踏まえ、通学時間が現実的かも一緒に考えることをおすすめします。
学費は結局いくらになりますか?就学支援金は使えますか?
公式に公開されているのは、初年度943,400円・次年度以降651,400円(授業料は年額450,000円)という金額です。国の就学支援金と埼玉県の補助があり、世帯年収約590万円未満・約720万円未満は最大297,000円、約910万円未満は118,800円と示されています。
ただし、支援を適用したあとの合計額は公式サイトに掲載されていません。ご家庭の実質負担は、募集要項を取り寄せて学校に直接確認するのが確実です。
不登校の子でも通えますか?
週4日登校制が基本なので、「今は外に出るのがつらい」という段階のお子さんには、入り口の時点で負担が大きい設計です。一方で、国語・数学・英語のレベル別リメディアル授業があり、学び直しから始められる点は、勉強に抜けがある子にとって心強い仕組みです。
判断の軸は「週4日通えるか」の一点です。まだそこに届かないなら、ネット中心で進められる学校と並べて比べてから決めても遅くありません。
【今夜できる一歩】噂ではなく、確認リストで判断する
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 「やばい」と断定できる公的な問題事例は確認できなかった(2026年8月時点)
- 不安の正体は2つ。全日制の「国際学院中学校高等学校」との混同と、初年度943,400円という費用感
- 週4日登校制で、全日制に近い集団生活型。リメディアル授業・校外学習・探究活動がある
- 授業料は年額制なので、「1単位いくら」の学校とは同じ物差しで比べられない
- 就学支援金と埼玉県補助はあるが、適用後の金額は公式に非掲載。募集要項と問い合わせで確認する
- 卒業率・進学者数は公式Webに掲載がない。見学で直接聞く
- 募集区域の明示も公式Webにないため、県外の方は出願資格を必ず確認する
調べてみて思ったのは、「やばい」という言葉は、たいてい「よく分からない」の言い換えだということです。国際学院の場合は、名前が紛らわしいことと、金額の理由が一目で伝わらないこと。その2つが不安の器になっていました。
そして中身を開けてみれば、週4日の居場所と学び直しに費用をかけている学校でした。それを高いと感じるか、必要な投資と感じるかは、お子さんの状態しだいです。金額の善し悪しではなく、相性の問題なのです。
【今夜できる一歩】は2つです。1つ、この記事の確認事項(募集区域・支援適用後の実質負担・卒業率と進学者数)をメモに書き出しておく。2つ、比較の物差しとして、通い方が正反対の学校の資料を1部取り寄せておく。手元に基準が1つあるだけで、国際学院に聞くべき質問の精度が変わります。
資料請求は無料で、入学の義務もありません。検索候補の言葉に振り回されるより、公式の情報を手元に並べたほうがずっと早い。お子さんに合う場所を、確かな材料で選んであげてください。
